令和3年3月定例議会 町長施政方針
"学校・地域に寄り添う"をテーマに社会教育の充実に努めて参ります。文部科学省提唱の「コミュニティスクール」という地域との連携強化に取り組みます。「町・地区・学校というコミュニティの中で、地区と学校が発展するために対等の立場で理解し合い協力するための相談の場」としていきたいと考えています。
ホテルに建設中のジオ施設は、海士町のみならず島前3町村へ誘導を促すビジターセンターと位置付け、ホテルはもとより隠岐ユネスコ世界ジオパーク推進協議会とも一緒に推進し、活動を展開していきたいと考えています。
また、後鳥羽院遷幸800年を迎えるにあたり、顕彰事業実行委員会を中心に各種イベントが計画されています。町外からも多くの人が訪れることが期待されています。教育委員会では地元に目を向け、次なる900年に向かって「後鳥羽院は何故来たのか、どのようにして来たのか、どんな生活を送ったのか」そのようなことを大人から子供まで含めてともに学んでいきたいと考えています。
隠岐島前教育魅力化プロジェクト関連について
先頃行われた島前高校の推薦入試(島留学)志願者数は79名と、47名だった昨年に比べて32名の大幅増の結果となり、倍率も2.5倍となりました。これは過去最高の出願者数であります。昨年は新型コロナウイルスの影響で、都市部におけるPR活動そのものが難しい状況でもありましたが、それを補うために島前高校としてはオンラインによる学校説明会を複数回開催しており、コロナ禍においてもこうした地道な活動を続けてきた結果が今回の出願者数増に繋がったと分析しているところです。
また、島前3町村からの入学者も、近年は減少傾向にありましたが、今年は前年並みとなる20名程度の入学者の確保を見込んでいるところです。今後も島前3町村の中学生の数自体が減少傾向にあることから、島内生の確保は非常に厳しくなっております。これまで以上に危機感を持って取り組んでいかなければなりません。
2019年に策定した「第3期島前教育魅力化構想」に基づき、新たな魅力化の動きをスタートさせていますが、「地域課題解決型」学習や「国際交流」「海外実践」、ICT(通信情報技術)の活用等、これまでの取り組みをもう一度見つめ直しつつ、島前高校の卒業生組織である「家督会」と協力しながら、島外に巣立った卒業生との関係づくりにも取り組んでいきます。昨年から始めた「大人の島留学」の取り組みを更に推進し、若者の受け入れと関係性づくりを行いながら、将来における島への若者の還流と島の担い手確保に繋げていきます。
また、JICAやAPIC、(財)地域活性化センターなどの外部機関とも連携し、コロナ禍の状況にあってもブータンやミクロネシアとのリモートなどによる国際交流を継続し、オリンピックパラリンピックホストタウンの連携を通じたスポーツ交流にも引き続き取り組むと共に、都市部大企業のワーケーション等の誘致も積極的に展開することで、関係人口の拡大と深化を図っていきます。
島前高校はもとより、隠岐4町村の関係各所や、地域住民の皆様とも手を取り合い、心を通わせながら、国や地域、世代を超えた交流を図ることで、地域の未来を担うグローカル人材を育成して参ります。
今後も多くの試練が予想されますが、隠岐一丸となって持続可能な取り組みにしていくために、全力で努めて参ります。議員の皆さまの一層のご支援とご協力を宜しくお願い致します。
以上、私の施政方針並びに提案理由の説明を申し述べましたが、今議会に提案させて頂きました提出議案は、令和3年度一般会計予算、 59億2千208万5千円(対前年比8.36%減)となっております。特別会計予算につきましては、国民健康保険事業勘定特別会計3億2千889万2千円(対前年比10.16%減)、診療施設勘定特別会計4億1千952万5千円(対前年比18.51%減)、歯科診療施設勘定特別会計6千369万円(対前年比9.08%増)、簡易水道特別会計3億3千214万7千円(対前年比2.54%減)、下水道特別会計2億8千721万1千円(対前年比12.68%減)、後期高齢者特別会計8千698万円(対前年比2.75%減)となっており、各会計の総額は74億4千53万円(対前年比8.82%減)でございます。
これら、予算案7案件のほか、予算以外の条例案など7案件で計14案件を提案しております。何卒ご審議のほど宜しくお願い申し上げまして、私からの説明を終了致します。
令和3年3月5日 海士町長 大江 和彦